iCloudがハッキングにあい、アメリカの女優のヌード写真が流出し、拡散して問題になっています。iPhoneやiPadやMacを利用している人ならこのiCloudはとても便利で活用している人も多いことと思います。また、それほど活用していなくても意識なく、その機能が有効になっていて、自分の撮った写真が勝手にクラウド上に保存されているということがあります。

このiCloudに限らず、オンラインストレージサービスは便利ではありますが、十分にメリットとリスクを理解して利用しないと取り返しがつかない事態に直面します。iPhoneやiPadを使っている人ならiCloudを有効にするならそれによって様々なサービスを受けられますが、よく考えて用いなければなりませんね。

漏洩を防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?
iCloudを利用しつつ漏洩を100%防ぐことは難しいかもしれません。多くの方はiCloudの脆弱性を指摘してはいますが、このようなクラウドサービスはIDとパスワードで管理されていて、それを知る人が自由に出し入れできなければなりません。つまり入り口と出口が必ず存在します。物理的な家などもドアや窓があれば侵入の危険が必ず生じます。すべての窓やドアをなくしてしまえば侵入されなくなりますが、そもそも住人が出入りできなくなります。

ですから自由に出し入れできる=侵入の危険がある。漏洩の恐れがあるということを忘れるべきではありません。

その点を考慮して、iCloudでプライベート写真などの漏洩を防ぐにはどうしたら良いでしょうか?一番確実な方法はiCloudを利用しないことです。少なくとも今回の脆弱性が改善されるまで利用を控えるなら漏洩を防ぐことが出来るでしょう。

その方法はiPhoneやiPadのアイコンの「設定」→「iCloud」→「写真」→「自分のフォトストリーム」右側のスイッチを左にスライドしOFFにします。

これで写真が勝手にiCloud上に保存されることを防ぐことが出来ますので写真をとってもそれはiPhoneやiPadにしか保存されていません。

iCloudのサービスをよくわからずにオンにしている方も多くいます。もし分かっておらず、特にiCloudに写真を保存する必要がないならOFFにしておいても全然問題ないと思います。

もしiCloudのサービスを利用したいなら、オンにしておくことが出来ますが、その場合にはあまりプライベートな写真は撮らないようにするなら、たとえ漏洩してもプライバシーを守ることが出来るでしょう。基本的にスマートフォンやコンピュータは現在ネットに常に接続している状態であることが多いです。公衆の目にさらされる危険が非常に高い状態にあるということを覚えているならあまりにも内密性の高い写真などを安易に保存しておくには相応しい場所ではないことが明記できるでしょう。

同じようにこの「設定」→「iCloud」にはメールや連絡先、カレンダー、リマインダー、メモ、などがiCloud上に保存するかを選択できるようになっています。つまり、知らずにONにしているならメールの内容やスケジュール、アドレスやメモした内容がiCloud上に保存されていて、漏洩する可能性もあるということです。内密のメールの内容やメモした銀行口座情報やパスワードなども他人に見られる危険があるということです。もしそれを望まないならすべてOFFにしておく必要があるでしょう。

もっとも現在、iPhoneやiPadはiCloudを利用することを前提で作られていますので、iCloudのすべての機能を利用しない場合、特にiPhoneとiPadというように複数の機器を利用しているなら連携が十分に出来ませんので不便なことも多いと思います。もし不便なのでiCloudをONにしてすべての機能を利用することにしたならそれらは漏洩の可能性もあることを十分に明記しておく必要があります。具体的には具体的にはメモに銀行口座やクレジットなどの情報を入力するならIDとパスワードとを別々に記載し、自分しか判別できないようにするとか、そもそもそのような情報は入力しないようにする必要があります。

今回のアメリカの女優の流出画像事件は彼女たちが有名人だったので、特にターゲットになった可能性があります。一般個人がハッカーのターゲットになる危険は少ないかもしれません。それはちょうどお金持ちの家が厳重なセキュリティのもとでも空き巣の被害に遭うのに、貧乏人の家には鍵が開いていても被害がないことも多いことに例えられるかもしれません。注目されないこと。ターゲットとして目をつけられないことも大事です。もっとも、貧乏人の家にも空き巣に入られることがないわけではないように、全く無名であってもハッカーの被害に絶対に遭わないわけではありませんし、iCloud上の大半の利用者のデーターが漏洩する可能性もありますからもしそれを望まない人はしかるべき対策を個人レベルで行うべきでしょう。

今回のアメリカの女優の流出画像事件はタイミング的に9月前半に行われるAppleの発表会を前にして意図的に引き起こされた事件である可能性もあります。

今回発表されるiPhon6はとても注目されていますが競合国の企業などはそれらの信用を落としたいという思惑が働くことも考えられるでしょう。憶測の域を出ませんが、もしそのような思惑のもとに個人のプライバシーが侵害されたのだとしたらそれは許せることではありませんね。